塗り替えの必要性
現在のダメージを補修し、未来に起こるダメージを予防する
住まいは屋根や外壁に守られています。その屋根材や外壁材を雨や紫外線から守っているのが私たちが塗装する1ミリにも満たない薄い塗膜です。
塗り替え時期の目安
外壁:吹き付け | 6~10年 |
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外壁:サイデイング | 10年 |
外壁:ALCパネル | 10年 |
屋根:折板屋根 | 5~8年 |
屋根:スレート | 10年 |
木部 | 3年 |
鉄部 | 3年 |
塗り替え状態の目安
下記は主な部位(場所)のメンテナンス必要時期の症状と原因です。
部位 | 外壁<モルタル吹き付け面> |
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症状 | ところどころにクラック(ひび割れ)が生じ始める |
原因 | 紫外線による経年劣化、新築時のモルタル乾燥の不十分や地盤の弱い立地 |
対処法 | ヘアークラック(表層部分のひび割れ)の場合は下塗り材の刷り込み、構造クラック(深部に達するひび割れ)の場合はUカット後シーリング処理 |
部位 | 外壁<モルタル吹き付け面> |
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症状 | 藻やカビの発生 |
原因 | 太陽光が届かない、湿気のこもり易い立地(隣地や北側) |
対処法 | 100㎏/c㎡以上の高圧洗浄 |
部位 | 外壁<モルタル吹き付け面> |
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症状 | 塗膜の膨れや剥がれ |
原因 | 経年 |
対処法 | 高圧洗浄や手工具、電動工具による既存塗膜の剥離 |
部位 | 外壁<サイディング> |
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症状 | 目地や窓周りのシーリング部に亀裂 |
原因 | 紫外線による経年劣化、新築時に適正な厚みがとられていない場合などは5年程度でも見られる場合があります。 |
対処法 | シーリングの「打ち増し」、「打ち替え」 |
部位 | 外壁<ALCパネル> |
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症状 | ALCパネル目地や窓廻りのシーリング部に亀裂 |
原因 | 紫外線による経年劣化 |
対処法 | シーリングの「打ち増し」、「打ち替え」 |
部位 | 鉄部<手摺、鉄骨階段‥> |
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症状 | 錆の発生 |
原因 | 経年による鉄の酸化 |
対処法 | 手工具や電動工具(サンダー)によるケレン(錆、劣化塗膜の除去) |
部位 | 木部<木製破風、ウッドデッキ‥> |
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症状 | 既存塗膜の剥がれ |
原因 | 経年劣化 |
対処法 | 手工具や電動工具(サンダー)による劣化塗膜の剥離 |
塗り替えの最適な時期
- 1. 艶が落ちてくる
- 2. 色の彩度が落ち変色してくる
- 3. 表面が粉っぽくなってくる(チョーキング現象)
- 4. ひび割れ、コケが生えてくる
- 5. 塗膜が剥がれてくる
塗り替えは、早いに越したことはありません。4の段階以前が最適な時期といえますが、費用対効果の視点から、遅くても5の段階より前を推奨いたします。
下地処理
最も大切な下地処理
①高圧洗浄
②クラック(ひび割れ)の下地処理
構造クラック(深部に達するひび割れ)の下地処理:Uカット後シーリング処理
③脆弱塗膜の剥離
④パターン補修
- 1. 凹凸をなくす不陸調整
- 2. 既存のパターンに合わせ吹き付け
⑤サイディング壁の下地処理:目地と窓廻りのシーリング処理
⑥樹脂モルタル充填
この場合、ハンマーによって爆裂部のコンクリートを除去し、新規の樹脂モルタルを充填する必要があります。
⑦エポキシ樹脂注入
塗装工程
下塗りについて
シーラー(プライマー)
微弾性フィラー
シーラー + 弾性フィラー
エポキシ樹脂下塗り材
中塗り&上塗りについて
合成樹脂塗料の耐久性
アクリル樹脂塗料 | 耐久性 5~6年 |
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ウレタン樹脂塗料 | 耐久性 8~10年 |
シリコン樹脂塗料 | 耐久性10~12年 |
フッ素樹脂塗料 | 耐久性15~20年 |
外壁塗装(サイディング)
- 打ち増し(増し打ち)
既存のシーリングは撤去せず残し、その上から新規のシーリング材を充填する方法 - 打ち替え
既存のシーリングを撤去し、新規にシーリングを充填する方法
①シーリング撤去
②バックアップ材又はボンドブレーカー(絶縁テープ)設置
③プライマー塗布
④シーリング材充填
屋根塗装(コロニアル編)
①下地処理
- スレート部高圧洗浄
- トタン部サンドペーパーによる目荒らし
②下塗り
- スレート部シーラー又はプライマー
- トタン部錆止め塗料
③中塗り・上塗り(上塗り2回)
アクリル樹脂塗料 | 耐久性 5~6年 |
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ウレタン樹脂塗料 | 耐久性 8~10年 |
シリコン樹脂塗料 | 耐久性10~12年 |
フッ素樹脂塗料 | 耐久性15~20年 |
さらに、上記の4種類の合成樹脂塗料は、水性、一液溶剤系、二液反応硬化型溶剤系に分類され、シリコン樹脂塗料を例にすると、下記のようになります。
- 水性シリコン樹脂塗料
- 一液溶剤型シリコン樹脂塗料
- 二液反応型シリコン樹脂塗料
④縁切りについて
屋根塗装(折板屋根編)
①ケレン
- ワイヤーブラシケレン(手工具)
- サンダーケレン(電動工具)